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ホーム > AutoCAD > 図形の作成
週刊CAD講座 AutoCADの基本

第12回 図形の作成

     
前回コピーコマンドを扱いました。その中でコピーコマンドは移動コマンドと似ていると言いました。今回も似たような機能を扱います。まず、このことを覚えおくとコマンドの理解に役立ちます。鏡像、オフセット、配列複写などもよく見れば、それぞれ機能を拡張したようなものだと言うことが分かってくると思います。

 

鏡像(MI)

     
まず、図のような形状を作成します。円弧と線分で作成してみてください。
サイズは適当でいいと思います。



まずはこの図形をドアだと思ってください。
このドアを両開きのものにしたい場合、今までのだとコピーコマンドを使って位置を変更して、そのあと図形を回転させることになります。鏡像コマンドはこれらの作業を一度に行ってくれます。

鏡像コマンドを呼び出します。
メニューの「修正」から「鏡像」。ツールバーは三角形が対称になっているものです。ショートカットは「MI」です。
「オブジェクトを選択:」と表示されますので、図形全体を囲みます。
選択は窓選択でも、交差選択でもかまいませんので全部選択してください。
「対称軸の 1 点目を指定: 」と表示されますので、左端をオブジェクトスナップを使って選択します。



次に「対称軸の 2 点目を指定:」と表示されます。
この状態でマウスを動かして見てください。


そうすると、先ほど選択した左端を中心にして、図形がマウスの動きと同じように動くはずです。2点目を指示すると表示されているイメージと同じように、図形の複写が行われます。
鏡像コマンドはこの1点と2点目を使って鏡像する軸を決めることになります。
軸はちょうど鏡の役割をしていると考えるといいと思います。
では、2点目の指定をちょうど90度もしくは270度に指定して左右に対照な図形を作成してみましょう。
先ほどのメッセージ「対称軸の 2 点目を指定:」と表示されるところまで戻ってください。
(一度コマンドを終了してしまった人はUNDOで図形が複写される前まで戻って、もう一度鏡像コマンドを呼び出してください。)
図形がマウスに合わせて移動しているのをもう一度確認してください。マウスを真上にもっていくと図形が左右対称に表示されると思います。また、真下でも同じだと思います。この時直交モードを使用して上下どちらかを指定すると、ちょうど左右対称の図形が出来上がると思います。


直交モードを使うと90度づつ図形の鏡像が行えますが、もし他に軸にしたいものがあれば、その2点を指定します。
また、角度を指定したい場合にはコマンドラインにその極座標を入力します。例えば「@10<90」と入力すると先ほどと同じ角度で図形を作成できます。「@」は直前の点からで、距離「10」適当な値です。

最後に
「元のオブジェクトを削除しますか? [はい(Y)/いいえ(N)] <N>:」と表示されます。今回は胸像複写したいので「N」とします。
図形を削除した場合は、移動コマンドと同じような働きになります。(回転も加わっています。)

システム変数 MIRRTEXT

     
先ほどは図形を鏡像化しました。今度は文字を鏡像化してみてください。

まず文字の書いてみましょう。
メニュー「文字」の「ダイナミック文字記入」を選択します。ショートカットは「DT」です。
「文字列の始点を指定 または [位置合わせオプション(J)/文字スタイル変更(S)]:」と表示されます。
文字を書く場所を決めてくださいということなので、適当な場所をクリックします。
「高さを指定 <2.5000>:」と表示されますので、「50」くらいの数値をいれ、Enterキーを押します。(マウスの右クリックでも大丈夫。)

「文字列の角度を指定 <0>:」と表示されますので、ここでもEnterキーを押します。
「文字列を入力: 」と表示されたら、適当な文字を入力します。(日本語でも構いませんが、スタイル設定を行っていないと文字化けを起こします。)
文字を入力し終わったら、Enterキーを2回押します。(マウスの右クリックは使えません)

文字作成後、もう一度鏡像コマンドを実行します。
文字を先ほどの図形と同じように鏡像してみてください。文字が逆向きになると思います。まあ通常の図形ですとこのままでいいと思います。


しかし文字の場合、表示方向を変更したくない(普通の文字のまま)ときがあります。このときに使うのが「MIRRTEXT」(ミラーテキスト)というシステム変数です。

実際に試して見ましょう。
コマンドラインへ「MIRRTEXT」と入力します。
「MIRRTEXT の新しい値を入力 <1>: 」と表示されますので、「0」と入力してください。
MIRRTEXTには「0」と「1」しかありません。


MIRRTEXTは「0」は文字の方向を前後逆にする。
MIRRTEXTは「1」は表示方向はそのまま複写する。

ということになります。
システム変数変更後もう一度、鏡像してみるとその結果が良く分かると思います。


文字を鏡像化するときに、思ったとおりに行かない場合は、一度このシステム変数を確認してみたほうがいいと思います。

 

次回は

     
今回は文字記入を入れてみました。文字記入は別の機会にまたお話しますので、今回は大体で構いません。
次回はコピーとのつながりで、オフセット、配列複写などのお話にする予定です。