週刊CAD講座 AutoCADの基本 |
第28回 「3次元CAD用パソコンについて」 |
今回はAutoCADからちょっと離れて、自作パソコンについてお話してみたいと思います。そろそろ新しいパソコンを購入しようと思っている人や安く部品だけアップグレードさせたいと思っている人は参考にしてみてください。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
予算は? | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
先ず何から話そうかと思っているのですが、やっぱり予算がないと何事も始まらないと思うので、最初に予算のお話をしてみましょうか?
今(2001/06)新しいパソコンを購入するとしたら、大体10万円くらいで普通のパソコンが買えると思います。例えば、
ところがCAD用のパソコンは50万、60万もするものを勧められたりします。
なんでこんなに違うんでしょう?Expressに使われている部品がものすごく高価なものだからこれだけの差があるんですけど、その各部品の価格は大体こんなもんです。2001年6月
「?」になっているマザーボードとメモリは実物をお店で見たことがないので何ともいえないです。標準価格と友達からのうわさを総合して載せてあります。その他の価格は今現在秋葉原で、販売されている価格を元にしました。 この中で特に目立つのがビデオカード(グラフィックカード)の値段ですが、そのほかにもマザーボードとメモリーも市販されているものと比べると約5から10倍くらい高価jなものになっています。 これだけ高価なCADのパソコンなんですけど、はたしてどれだけ必要なのでしょうか?CADで3次元を扱うからってこんな高価なビデオカードを皆が必要としているとはとても思えません。 次に、なるべく安く3次元ようのパソコンを作り上げるにはどのくらいのスペックが必要なのか見ていきましょう。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
3次元CADで必要そうな部品 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
なるべく安いマシンを作るといっても実用に耐えないようなマシンだと意味ありません。ここで3次元CAD用のマシンをつくるとしたら、どの程度のマシンが必要か、またどの部品にポイントを置いて構成したらいいいのか考えて見ましょう。 先ずパソコンの動作速度に一番関係する部品はCPUです。性能のよいCPUほど動作は速くなります。 次にビデオカード。これは画面の表示速度を決定します。マウスで3Dオブジェクトをいじっている時やたらとおそいなぁって思った時は性能のよいビデオカードに換えてやるとすごく早くなります。 マザーボード その他 ポイントは以上ですので、次に実際の商品を見ていきましょう。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
今あるパソコン部品 - CPU - (2001年6月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
先ず、CPU選びからはじめましょう。 よくあるCPUとしては「Intel(R) Pentium(R) III プロセッサ」が良く使われています。先にあげたデルやコンパックでもこのCPUが使われています。このCPUはインテルというブランドネームと豊富な対応製品でよく売れています。サーバ用、ノートパソコン用の製品も充実しています。インテル以外のCPUではAMDが有名です。これは低価格のCPUで有名でした。しかし今は低価格のほかに動作速度も早くなったため非常によく使われるようになってきました。これらのメーカーのほか、VIAやTransmeta(トランスメタ)が知られています。 ちょっとまとめるとこんな感じです。
この中から低価格でなるべく性能のよいものを選ぶとしたら、AMDのAthlonになります。動作速度をあらわしているクロック数で言うとIntelのPentium Ⅳが1.7Ghzで、Athlonは1.4GHzが今ある最高のものになります。しかし3D表示のスピードは1.4GHzのAthlonの方が早いです。動画や音楽のようのソフトではPentiumの方が早いのですが、CADユーザにはあまり必要ないでしょう。 次に値段の比較ですが、Pentium Ⅳ 1.4GHzが大体6万円くらいで、Athlon 1.4GHzが3万くらいです。値段と速度を考えるとAthlonを選んだほうが絶対にいいです。 Athlonはもう直ぐPalomino(パロミノ)と呼ばれる新しいコアのものが発売される予定です。Palominoは今市販されているマザーボードでは動作しないのでPalominoをコアに持つAthlonを購入したい場合はもうちょっと待ったほうがいいかも知れません。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
今あるパソコン部品 - ビデオカード- (2001年6月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
次にビデオカードなんですけ、これは種類いっぱいがありますので先ずまとめてみましょう。
ビデオカードはたくさんあり過ぎてここに上げたのはほんの一部です。NECのTE4E ProやGLoria、I Oxygenなどの高価なビデオカードは載せませんでした。 (載せてもいいのですが、それで組み立てるととても10万円では無理なので。) ビデオカードを選ぶ場合は、どのチップセットが搭載されているかが非常に重要です。勿論、有名メーカーのビデオカードは洗練されていて性能もいいのですが、その性能は搭載されているチップセットによって大きく左右されてしまいます。 この中で一番有名なのがGeForceシリーズです。GeForceはつい最近GeForce3のチップセットを搭載した製品が発売されました。性能は抜群にいいのですが、価格が5万円くらいするので財布に余裕がある人向けだと思います。 一般的に言ってビデオカードで3万円以上のものは安くなるまで待ったほうがいいです。3万円というのは大体お買い得のCPUの値段からそう言われています。3万円以上だすなら、CPUをより早いものに交換したほうが、総合的に早くなるので、ずっとお徳です。 ここでは更に値切って、ビデオカードの価格帯は1万円から2万円の間にしたいと思います。その中で同じくらいの性能というとGeForce2
MXかMillennium G450、RADEON(その他KYROⅡもいいです)になります。この中で3Dにも強いのはGeForce2 MXとRADEONです。価格で言うとGeForce2MXが1万円くらいで、RADEON2万円くらいします。とりあえず、ここは価格でGeForce2MXにしておきましょうか? AutoCADのLTしか使わないというのならば、ビデオボードをもっとやすいのにしてもいいと思います。5千円くらいかな(売れ筋じゃないので探すのが大変かも)。でも、それならあと5千円くらい出して1万円前後で最新のチップセットを搭載したものが購入できるので、ここではGeForce2やRADEONを搭載したものをお勧めします。 あと、GeForce2でも最近出たGeForce2 MX 400やGeForce2 MX 200は製品によって性能差ででてくるので、2,3ヶ月してもう少し落ち着いてからのほうがいいと思います。 AutoCADやMDTを使っていて、表示がおそいなぁって思う場合はオプションの「現在の3Dグラフィック表示」でアクセラレーションを「ソフトフェア」から「ハードウェア」にしてみてください。 右下にある「アクセラレーション」を「ソフトフェア」から「ハードウェア」にしてドライバを「wopengl7.hdi」にします。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
次回は |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
もうちょっと話を進めようかと思ったんですけど、長くなるのでここで一端終わらせます。 次はマザーボードの選び方からやります。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||